減酒外来
2024年2月19日、厚生労働省は「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」をまとめました。このガイドラインでは、「酒に含まれるアルコールの量=純アルコール量」で健康へのリスクを示しています。また、健康に配慮した飲み方として、あらかじめ量を決めて飲む、飲酒前や飲酒中に食事や水をとってアルコールをゆっくり吸収できるようにする、などを提案しています。
このようにアルコールと健康について関心が高まっている状況をふまえて、当院では、お酒の量を減らし問題を軽減することを目標とした「減酒外来」を始めることとしました。従来のアルコール治療は、お酒をやめること(断酒)に重点が置かれてきました。しかし、なかなか断酒までは踏み切れないという方はたくさんおられると思います。すぐにお酒をやめることができない場合でも、飲酒量を減らすことによって、健康面や社会面での害をある程度減らすことが期待できます。また、そこまでアルコールに大きな問題がない方も、重症化する前に治療を受けることで、今後のお酒との付き合い方を健康的なものにできる可能性があります。決して「お酒をやめなさい」と責められることはありませんので、お気軽にご相談ください。
健康に配慮した飲酒に関するガイドライン
https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001211974.pdf
対象となる方
- ご自身のアルコール習慣が気になっている方
- 周りからアルコールを減らした方がいいと言われた方
- アルコールの量を減らしたり付き合い方を変えてみたいと考えている方
※入院治療を希望されている方は、従来のアルコール外来にご相談ください
※すでに当院のアルコール外来を受診されている方は、そちらでの治療を継続してください
診察時間
毎週火曜日が診察日です
- 初診 13:30~
- 再診 14:30~
- 減酒プログラム 15:00~16:00
受診の流れ
●予約制です。
(お電話でお問い合わせください。)
1.電話相談
上記のような悩みをお持ちの方はまず電話でご相談ください。相談員がお話を伺い、受診予約を調整します。最近健康診断や検査などを受けられた方は、受診の際にその結果をお持ちください。
2.受診当日
- 問診
- 診察
ご本人の飲酒習慣や生活状況などを伺います。アルコール問題に関する簡易のスクリーニングテストも行います。また、患者さまそれぞれの目標とするお酒との付き合い方(量や飲み方、休肝日など)についてもお聞きします
アルコール治療専門医師が診察します。適正な飲酒量などの情報提供をしつつ、飲酒問題のレベルを踏まえ、患者さまと話し合いながら目標を設定します。ご本人の状態に応じて、飲酒量を減らすための内服薬も提案します。
アルコールの問題が重篤で、お酒をやめることが望ましいと判断される方には断酒をお勧めすることもあります。
3.再診
- 診察
- 減酒のためのプログラム
お酒との付き合い方の目標が決まったら、次回診察までにお酒の量や回数を「飲酒日記」に記載してみましょう。それを踏まえ、どのような変化があったか確認します。また今後の目標や希望についても話し合っていきます。目標が達成できなかったとしても、意識して過ごすことが大切です。
目標に応じた減酒をしていくにあたって、どのように取り組んだらよいのか、プログラムを通して話し合い、学んでいただきます。医師だけでなく、心理師、作業療法士、栄養士などが担当し、週毎に決まったテーマに沿って行います。
お問い合わせ先
〒702-8508
岡山市南区浦安本町100-2
公益財団法人 慈圭会 慈圭病院
月~金 8:30~17:30
(祝日・年末年始を除く)
086-262-1191(代表)